いつまでもあると思うな親と金

うすうす気づいてた。自分の年齢と精神年齢のギャップ。でも見ない振りして過ごしてた。そんなある日、転勤の話しが!!

転勤可能?!

結婚しない、または出来ない女は仕事に生きてる人が多く、それなりのポジションで一所懸命に毎日生きてるから、いつか素敵な男性と恋に落ちて幸せな生活を手に入れる。


ドラマも漫画も小説も、そんなフィクションばかりでつまらない。

現実には非正規雇用の独身女性は、今の日本にどの位の人数がいるだろうか。正社員でも、役職も無く平社員で年下から遣われる立場の中途採用な女性だっているはずだ。

なぜ、そう言う女性をヒロインにした作品は無いのだろうか。否、正確には、なぜ、独身女性をテーマにした作品のヒロインの多くは、若くて愛嬌のある女性もしくは仕事の出来る女性が多いのか。

そんなヒロインに憧れる女性が世の中には多いのだろう。

私は若くもなければ愛嬌も無い。そして仕事も出来ない。なんなら、生まれてから、実家と言う住み心地の良い 場所から出て生活をした事が無い。ない無いづくしの女だ。

それでも昔、一度は一人暮らしを真剣に考え、部屋も下見した事がある。だかしかし、物欲に負けて引越し費用にと準備したお金は、いとも簡単に化粧品へと形を変えた。私は自分に甘い。甘々な女だ。そんな私でも、このままの実家暮らしで良いのだろうかと己に問うことがある。

結果は、まぁ良いかぁで終わらせる。分かってる。なんだか真剣に考えても行動しなければ、何も始まらないので、現状に疑問を投げかける事は放棄するのだ。

両親は、実家から出て行って欲しいらしく、出てけ〜出てけ〜と言われるが、私は、何がなんでも出て行かない!と反撃する。

箱入り娘と言う言葉があるが、私は箱から出なくない娘なのだ。

そんな私の快適な実家暮らしを脅かす出来事があった。

今日、上司に呼び出され言われた。

「転勤可能?!」

勿論、前置き話題もあったので来たか……と思った。

転勤先は実家からの通勤は不可能な為、必然的に一人暮らしとなる。

正直、仕事の内容や新しい場所での人間関係よりなにより不安要素として、一人暮らしを私が出来るのか?!と言う事だ。

今更、自立出来るかなんて、自信がなさ過ぎる。

そう。何故なら私は甘々な女だから。